15 箕浦 遵(みのうら まもる)

 ★プロフィール

1956年名古屋生まれ。

春敲会会員。

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「頼政」が退治したという「鵺」が流れついた伝承のある芦屋川の「ぬえ塚」にて(2002.10.9)

    

自己紹介 −三つのカルチャーショック−

 金春晃實先生の門下に加えていただいてのは平成元年11月です

 当時私の能に関する知識といえば、五流の名前と二三の能面の名称を知っているくらいで、能や狂言を鑑賞したのも学生時代の数回だけという有様でした。

 第一のカルチャーショックは謡のむずかしさでした。廣瀬瑞弘先生に初めてお稽古をつけてもらった時、それはやって来ました。「船辨慶」の初めの部分の強吟が先生の謡に似せることがどうしてもできないのです。仏教の声明[しょうみょう]に幼い頃から接してきた私にとって、これは一つの驚きでした。

 第二のショックは晃實先生に手ほどきを受けた時のことです。「今日思い立つ旅ごろも。今日思い立つ旅ごろも(船辨慶)。」の謡のリズムのなんと素晴らしいことか。まるで、囃子の鼓が聞こえてくるような大変心地よい響きでした。

 そして第三は朝日カルチャーセンターで起こりました。「大会」中入直前の謡「よくよくご覧候えと」一瞬のちの急進的なテンポの変化、「かき消すように失せにけり」シズメ後の深く長く感じられる静寂。穂高先生の謡をきいて、能の曲中に引き込まれる様な不思議な体験でした。

 能の謡とはこんなにも表現豊かなものか、人間の声はその表現力において量り知れない可能性をもつものなのだ。驚きと感動の連鎖が13年経った今でも持続しています。

 クラシック音楽を愛好しつつも、それまで敬遠していたオペラを聴くきっかけがこの一連の経験によるものです。

 現在は能、オペラ、写真が生涯続くであろう私の三つの趣味といえましょう。

 ところで、どれが第一といえるかって?

 それは内緒です。

 

★穂高先生からの一言 

京都大学卒業という学歴をもつお坊さんです。知識教養が何ごとについても深く、わからないことがらがあれば何でも質問して下さい。たちどころに分かりやすく解説付きで答えてくれます。
春敲会の寺子屋といったところでしょうか。

 

★次回の会員

次回は、加藤富貴子さんです。

 

【筆者のひとり言】

 うーーーん(ヤヲハ)。さしずめ「類は友を呼ぶ。」といったところでしょうか。よろしくお付き合い下さい。

 

 

 

 

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