23 川本元子(かわもと もとこ)

★プロフィール

年齢 1932年生れ。

住所 名古屋市昭和区内。

会員番号 NO.26。

入会 5〜6年前(1997年)。

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自己紹介

 私は奈良で生まれ、結婚するまで奈良に住んでいました。それで春日大社の御祭の後宴の能など、お能を見る機会が多くありました。私は一人っ子で閑をつぶす時は母の扇を持ってお能の真似をして遊んでおりました。なかでも「鉢の木」が子供心を捉え、独りその真似をしていました。母に連れられて金春栄治郎先生の所へ行き、休み休みでしたが10年ぐらい習っておりました。当時女性は着流しで舞台に出ましたので、修羅物は全然習わずにおりました。

 栄治郎先生のお孫様が名古屋で教えていらっしゃる事を聞き、母に勧められて45、6年のブランクのまま穂高先生の所に参りました。今は謡も仕舞も録音することができ、記憶力の減退した年寄の私も何とかついていっておりますが、先生は勘の悪いおばばだと思っていらっしゃることでしょう。何しろ熱心に教えてくださるのでいつも感謝しております。

 私の夫はお能に全く関心がなく、一緒に観能することも、また私の舞姿を一度も見たことがありません。同じ趣味を持つことは楽しいことですから、夫も年を取ったらお能を見るようになるかと、淡い希望を持っております。

 

★穂高先生からの一言 

 私がこの世にまだ影も形もない時代に、祖父栄治郎に入門された方です。私の父の1つ下で、母の1つ上のお年であることは今回初めて知りました。実は、古い方は私は苦手なのです。しかしながら、川本さんは私の幼少時代をご存じないとおもいますので、指導するに当たり、その苦手意識は起こりません。むしろ川本さんのお母さまには頭が上がりませんでした。

 

【筆者のひとり言】

 先生が御祖母様孝行でいらっしゃるおやさしいお方だと母から聞き、安心してお習いすることにしました。年と共に記憶力減退で、先生は何度言ってもわからぬ奴だとお思いでしょうが、うまく舞えるようになりたいので匙をなげないでご指導くださいませ。

 

 

 

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